音をテーマにしたエコハイキング

date:1998.9.2

 タイムマシンクラブで音をテーマにしたハイキングを8/4に行った。夏休みということもあって約20人ほどの子供たちが参加した。例によって市の環境保全の方をはじめ、参加者の親も応援してのイベントとなった。今回、私は「T先生」としていっしょにハイキングにゆき、また少し音の話をした。

 ハイキングの目的地は奥卯辰健民公園までの往復。道程の途中で音を聞いてそれを地図の中に書いてゆくという作業をしながらのハイキングだ。4,5人のチームに分かれて作業するが、書き込む作業は歩きながらだと危ない。そこで、決められた地点まである程度の距離を歩いてから、音を思い出しながら書き込むことにしている。

 以下に、当日の模様を記す。


 

 ハイキングの出発準備。チームに別れて、担当する大人の人を確認し、音の書き込み方を説明した。金沢市の広報として放送するためテレビ局の人も来ていた。子供たちはちょっとそわそわ。

 さて、出発。浅野川にそってしばらく歩いてゆく。国道から近いため、車の音が一番大きく聞こえる。なかなか、川の音は聞こえない。気をつけていないと聞こえない。川は川底ががたがたになっていたり、段差があるときに音がでる。下流の静かな流れは意外とせせらぎを奏でないものだ。特に河口近くは流れも緩く、深くなるので川は静かになる。

 途中、友禅流しをしているのを見つけた。今年の夏は梅雨明け宣言なしという異常な夏で、雨が多かった。そのせいか、川の水も多少濁っている。友禅に影響はないのだろうか。

 卯辰山に登る。山自体かなり住宅も多いのだが、それでも蝉の声が良く聞こえてくるところもある。いろいろな蝉の声が聞こえる。卯辰三社の愛宕神社というところは、周りをぐるりと森に囲まれている。蝉も多いが蚊も多かった。子供にかゆみどめの薬をもらってつけた。

 この場所までの音マップの例

 どんどん登ってゆくと、玉兎丘公園の中を横切る。大勢で玉砂利の上を歩くとにぎやかだ。トイレ休憩もかねて運動場そばの藤棚のしたのベンチで音を書き込む。

 この場所までの音マップの例

 天気は多少下り坂。だんだん風が吹いてくる。睦ヶ丘公園に出ると展望が開ける。見晴らしの良い場所は、ちょうど風の通り道。「あのゴーっていう音は何?」なんていう素朴な質問にこちらが驚いてしまう。

 この場所までの音マップの例

 奥卯辰の健民公園についた。歩きつかれてみんなハラペコ。けれども我慢しながら管理事務所の中で音マップを描いた。

 この場所付近の音マップの例

 サポーターの方が先について、ご飯を飯盒で炊いて、メッタ汁(豚汁)を用意していてくれた。ご飯は各自でおにぎりにして食べる。芝生の上や、バーベキュー用のいすがあるところでみんな好き好きに座って食べる。とんぼがいっぱい飛んでいた。

 一休みしてから、音のお話の時間。T先生となってみんなが描いた音の地図を見比べたり、目をつぶってどっちから音が聞こえるか当てっこしたり、音叉の音をバケツで共鳴させてバケツの振動を手で触ったりした。こうやって遊んだ後は、子供たちの私に対する態度が少し変わる。ちょっとだけ距離が縮まるようだ。帰りは、いっしょに草笛ふきながら帰った。


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